太陽のあいつ《完結》
「…ケイタくん、
私がアツシだと思って…」



カメラに
目線を合わせながら、
小さな声を上げるミキ。



ミキがアツシ?!
そんなの無理だよ…。



そんな否定的に思ってしまうが、
アツシと手を繋いだときのことを思い出す。


大きい温かい手から、
ジワ~と感じる優しさ。


そして、
口角を上げて笑うアツシの顔が浮かんだとき、
自然と笑みがこぼれた。



「おお!良いね~!!その顔!!」



カメラマンの声に、
俺も気分が高まっていく。


ミキの取るポーズにあわせ、
俺もポーズを決めて行く。
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