太陽のあいつ《完結》
ワザと、となりに並ぶアツシが
俺の指をツンと軽く触れてきた。


俺もそれに、
ツンと指を動かし、
合図を送る。


こんな些細な
コミュニケーションでも
嬉しく感じる。


アツシの愛を感じることが出来る。



でも…
やっぱり気になるのが、
昨日見てしまった真山賢の存在…



「来月の秋の大会に備えて、
10分ずつ面談をする。
一年から始める。
最初A組相沢、佐野…」



二年の俺は
後半の始めごろに
面談することになった。


それまでは、
普段通りの練習をする。


アツシのおかげで、
俺のタイムはどんどん縮まり、
この調子だと
秋の地区大会にも進めるところまで来た。


今日も気合いを入れて、頑張ろう!!
と思いながら、
アツシに目が行くと、
やっぱりあの彼のことを思い出してしまう。
< 410 / 579 >

この作品をシェア

pagetop