太陽のあいつ《完結》
暗い部屋の中、
ベッドの上に寝転ぶと、
うつ伏せになり
枕に顔を押し付けた。



『…ケイタか?』
父さんの声が
頭の中で繰り返される。



久しぶりに見た父さんは
それほど、見た目は変わっていなかった。


少しシワが増えたぐらいで、
相変わらずの色黒で
キチッと固めているヘアスタイルは
あの当時のままだ。


でも俺のこと、
一目見て気付いてくれたね。


それは
少し嬉しかったよ。



もっと
話せば良かったのかな…



何だか、
少し後悔も込み上げた。
< 491 / 579 >

この作品をシェア

pagetop