太陽のあいつ《完結》
「ケイタの知らないところで、
俺はお前のこと嫌いになっていた。
でも気が付いたときに、
好きになっていた、
愛していたんだ。
ケイタ…
俺にこと信じてくれる??」



更に強く腕を回すアツシに
俺は何も答えることが出来なかった。


昨日から
色んなことが起こり過ぎて…
頭がパンクしそうだった。



「アツシ…
カナダに行くって話は??」



「…ぁあ。
それもちゃんと話さないとな。
俺、今年いっぱいで
日本を離れるんだ。
来年からカナダの学校に
転校する…」



「……????」



うつむいたままの俺は、
目を見開き、
アツシのほうを
ゆっくりと振り向いた。


少し
申し訳なさそうにしている
アツシの顔に、
息を呑む。
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