太陽のあいつ《完結》
「やっぱり…

今日は会わないよ」



俺はそう言いながら、
立ち上がり
アツシから離れた。



「ホントに良いのか?」


「うん…。
とりあえず一人で考えたい。
頭がゴチャゴチャしてるんだ」


「そっか…」



俺たちは、
それ以上言葉を交わさず、
俺は玄関に向かい部屋を出た。



背中を見つめる
アツシの視線を感じたが、
今は一人になりたい。

一人で考えたい。


俺の父さんが
アツシの父さん。


アツシは
俺を救うために転校してきた。


そして、
来年には日本を離れてしまう。


そんな現実ってあるのかよ…
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