太陽のあいつ《完結》
「ケイタが昨日、
良い記録が出て嬉しかったよ。
お前のことは、
ずっと陰ながら応援してきた。
お前は頑張れば出来る奴だからな」



父さんは
小さな笑みを浮かべ、
俺のことを見つめた。


俺も小さな照れ笑いを
浮かべたが、
そんな顔を母さんに
見られたくなくて…
すぐに消した。


俺が水泳を始めたのは
父さんの影響だった。


高校まで
水泳をやっていた父さんは
姉ちゃんをスイミングスクールに通わせ、
そして俺もすぐに通わされた。


姉ちゃんは
小学校卒業と同時に止めてしまったが、
俺はいまだに続けている…
そんな姿が父さんには嬉しいのだろう。


そして、昨日の記録も。
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