太陽のあいつ《完結》
コートに
マフラーをグルグルと巻き、
俺は自転車を走らせ、
アツシの家に向かっていた。


凍るような冷たい風が
頬を一気に赤く染める。


今日はアツシと
映画を見に行く約束をしている。


ここ最近、
一緒に居ても、
気を遣ってしまう俺たちだったが、
一昨日、アツシからデートに行こうと言われたのだ。


二人で街に行くのは
いつ振りだろう。
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