太陽のあいつ《完結》
「おまたせ~いくか~」



カーゴパンツに
赤のダウンジャケットを着たアツシは、
ディーゼルの香水を付いていた。


前に俺が
「アツシに似合う大好きな香り…」と言ったやつだ。



俺たちは駅に向かい、
新宿にたどり着くと、
目的の映画館に向かった。


公開から日にちが経っているせいか、
人も少なく他の客との距離があり、
ゆったりと座れる。


場内が暗くなり、
予告が始まると、
アツシは俺の手を握った。


アツシと触れ合うと、
今もドキドキと
鼓動が高まってしまう。


アツシのことが
今でも変わらないぐらい、
大好きな証拠。
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