太陽のあいつ《完結》
映画館を出ると、
太陽は沈み
気温がグンと下がっていた。


俺はコートのポケットに手を入れ、
アツシに目を向けた。



「…ケイタ。
一緒に行きたいところがあるんだけど…いい??」



いつもの優しい笑顔で言うアツシ。



「良いけど…
どこ??」


「一緒に見たいものがあるんだ」



アツシはそう言うと、
俺の腕をポンと叩き、
ニコニコしながら歩き出した。


日曜日の夕方とあって、
人も多く、
クリスマス前だからか…
恋人同士で歩く姿が目立っていた。
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