太陽のあいつ《完結》
15分ほど歩くと、
色鮮やかな電球が無数に広がるイリュミネーションを目にした。


そして、
周りにはそれをじっと見つめ、
優しい笑顔を浮かべる
恋人たちが何組もいた。



「ケイタ、
ここに座って待ってて。
俺、何か買ってくるから」



アツシはそういうと、
近くのスターバックスに入って行った。


俺はイチャイチャする恋人たちと
距離を空け、
腰を下ろした。


綺麗なイリュミネーションを
うっとりと眺めていると、
急に一人でいる寂しさが込み上げた。


もう少しで、
俺は一人になってしまう。



アツシが居なくなると、
これからいつも
こんな感じなのかな…。


やっぱりヤダ…。
一人はヤダよ。
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