太陽のあいつ《完結》

二人の思い出

12月24日クリスマスイブ。


二学期も終わり、
明日から冬休みに入る。


笑顔が溢れる教室で、
俺は一人
窓から外を眺めていた。



……あと、二日。


明後日には、
アツシは日本を離れる。


つい10日ほど前に
離れても大丈夫…と決意したのに、
また寂しさが込み上げてきた。


今年の夏、
クラブで出会い、
学校で会い、
シャワー室で愛し合ったことが蘇ってくる。


花壇のひまわりは跡形もなく、
今も俺の気持ちを象徴しているようだった。


アツシに目を向けると、
クラスの奴らから、
別れの言葉をもらっていた。


あと少ししかない…
そんなアツシの時間を
ホントは独り占めしたかった。
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