太陽のあいつ《完結》
「ケイタ、
後で一緒に写真撮ろうな!」



「…え?
良いけど…。何で?」


「何でって…
ケイタとの思い出を
形に残したいから」


「……あぁ。うん…」



ジワ~と
熱くなるものを感じる分、
寂しさも込み上げる。


俺たちは
水泳部の部室に向かった。


冬の間は、
鍵がかかり
入れなくなっているため、
俺たちはフェンスをよじ登り、
中へ進入した。



「何だか…
寂しいな…」


「うん…
確かに…」



水の張っていないプールには
枯葉などがたくさん落ちていた。


真夏の活気とは一変し、
寒々しい雰囲気をかもし出している。
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