太陽のあいつ《完結》
相変わらず、
黙って雑誌を見ている姿に、
妙に早まる鼓動を感じた。


え?
何だ??何だろう??
この感覚…。


目を泳がせながら、
戸惑う俺。


自分でも怖くなり、
この場から逃げ出したくなった。



「あ、あのさ…
今日はありがとう。
俺、帰るよ…」



雑誌から目を離し、
こっちを向いたアツシと目が合った。


胸の辺りに、
また込み上げるものがあり、
俺は息を呑んだ。
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