太陽のあいつ《完結》
俺たちは
またフェンスを超え、
校庭を歩く。


そして駐輪場から
自転車を持ってくると、
校門のところで
アツシはデジカメを取り出した。



「あの~!!
シャッターおしてもらって良いですか!」



通りかがりの女子生徒に
声をかけ、
俺たちは校門をバッグにニコっと笑う。



アツシとの学校生活は
これで幕を下ろした。


たった半年間だったけど、
たくさんの思い出と
たくさんのドキドキ、
そしてたくさんの葛藤があった。


アツシと出会えて、
俺は幸せだったよ。


この学校で
同じ制服を着て、
同じプールで泳いで

幸せだった。
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