太陽のあいつ《完結》
時間は誰にとっても
平等だ。


早く終わってほしいと思う授業も、
クラブで躍っている時間も、
必死に泳いでいる時間も…
すべて同じ時間が刻まれて行く。


シャワーを浴びた俺は、
最後の片付けを手伝った。


ダンボールが
1つ増え、2つ増え…
アツシとの別れを更に実感させる。


壁に貼られていたポストカードや
俺たちの思い出が
綴られたフォトフレームも外され、
TVもコンポも
既にダンボールの中だ。


ベッドやソファは
粗大ゴミに出すため、
マンションの下まで二人で運ぶ。


ダンボールとゴミ袋がいくつもある
殺風景な部屋。
< 552 / 579 >

この作品をシェア

pagetop