太陽のあいつ《完結》
俺たちは
それぞれの道を
進もうとしている。


まだ先なんて、
分からない。


でも
歩み出していることは確かだ。



部活も終わり、
俺は駐輪場に止めてある
自転車に跨ると、
花壇の横を通り過ぎた。



「ケイタ!!!」



呼び止める声が聞こえ、
自転車を止めると、
後ろを振り返った。



あ…



「ケイタ!!

一緒に帰ろう!」



髪を短く切ったサオリが
駆け寄ってきた。
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