太陽のあいつ《完結》

サオリと腕を組み、
廊下を歩いていると、
前から顧問の末永が歩いてきた。



「おい！池上！
今日は自主レンだからな！！
ちゃんとやれよ！
お前、全然タイム縮まってなんだから！」



会いたくない奴に、
言われたくないことをグサリと言われる。


そのまま無視しようと思ったが、
末永が俺の腕を掴んできた。



「おい？！聞いてるのか？
お前には期待しているんだから、真面目にやれ！」



俺に期待？？
マジでそんなこと思ってるのか？？
高1から全然、タイムが縮まらない俺に何の期待するんだよ。
バカじゃねえの！！



俺は何も言わず、
腕を振り払い廊下を突進した。