にじいろなみだ



「いいから強く思え!」


「でもっ!」


「現実世界に帰りたいのだろう?」


琥珀さんに強く言われ、あたしはまた現実世界のことを思う。


すると、どんどん琥珀さんが消えていく。


「琥珀様!!危険です!」


下で羽路さんが叫ぶ。


その声もだんだん聞こえなくなっていく。


「――――桜空」


琥珀さんが口を開く。


もう後わずかしか体が残っていなかった。


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