710回目の告白。~好きなのに、好きになってはいけない人~
「…謝らなきゃ。
急に怒ってごめんって。心配してくれてありがとうって」
「ちゃんと分かってるじゃん。
偉い偉い、繭歌偉い」
心愛に子供扱いされてちょっとイラッとしたけど、心愛に相談したからそう思ったんだ。
「……心愛も、相談に乗ってくれてありがとう」
お礼を言うと「繭歌らしくない」と言って、心愛は照れていた。
そして心愛は私が海聖に謝りに行くのを付き添ってくれると言ってくれた。
心愛と一緒に海聖のクラスに向かった。
くだらない話をしながら廊下を歩いていると、いきなり心愛が足を止めた。
「…心愛?どうしたの…?」
心愛の顔を覗き込んだけど、心愛は真っ直ぐ誰かを見つめたまま。
しかも心愛の頬が真っ赤。
もしかして心愛の好きな人が、心愛の視線の先にいるのかも!?
そう思って、心愛の視線の先を見た。