710回目の告白。~好きなのに、好きになってはいけない人~




いつもの態度と違う私に驚いてる海聖は、一言も発しないで私を見てる。




ごめんね、海聖。
私にはこの方法で距離をとることしか出来ないから。




「迷惑だって言ってんの。
だって私達ただの幼馴染だよ?
それなのに抱き締めて慰めるなんておかしいよ」




「…でも俺は繭歌が心配で……!」




そういうのが迷惑なの!!




一階まで聞こえるんじゃないかってくらいの大声で怒鳴った。




私の肩に置かれた海聖の手が震えてる。




「最初からおかしかったんだよ、私達。
家が隣ってだけでいつも一緒に登下校してさ。
別に幼馴染だからって、一緒にいる意味ないでしょ?


海聖と一緒にいてもう疲れたの。
明日から私達は他人。一緒に登下校することもないし、話すこともない。
だからもう私に好きなんて告白してこないで」




あぁ、なんて最低なんだろう、私って。
せっかくさっきのこと海聖に謝ろうって思ってたのに。




自分が何か言われて傷つきたくないからって、海聖を傷つけて遠ざけた。




でもこれでいいんだよね?
私は間違ったことしてないよね?




これで心愛も海聖に告白出来る。




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