710回目の告白。~好きなのに、好きになってはいけない人~




「本当にラブラブそうで良かったよ。
私が涙を流して、繭歌を説得させたかいがあったよ」




心愛は自分のことのように嬉しそうに笑ってくれてる。




でも私はどういう表情をしたらいいのか分からない。




だって心愛は海聖のことが好き。
でも横取りするようにして、私は海聖と恋人になった。




こういう時ってどうしたらいいの?
謝るべき?海聖は渡さないって挑発するべきなの?




いや、挑発なんて出来ない。




だったら謝るしかない…!




思いたったらすぐに行動するタイプの私は、机に頭がつきそうなほどに頭を下げた。




「……ごめん!心愛!」




「…え、なに!?なんで繭歌が謝ってるの!?」




頭を下げてるから心愛の表情は分からないけど、声からして慌ててる。




「私、心愛が好きなのは海聖だって気付いてた。それなのに海聖に告白して付き合い出してた……
親友として最低だよね…殴ってもいいから!」




さぁ、来い。
というように顔を上げて目を瞑った。




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