710回目の告白。~好きなのに、好きになってはいけない人~
あたふたしてる間に海聖に両肩を掴まれた。
「い、今しなくても…「俺は今したい」
ドキッ
胸の鼓動が一度だけ高鳴った。
顔を逸らしたけど、真剣な海聖の表情を見ると抗えなくなる。
人生で一番の緊張で、体が氷のように固まる。
「緊張しなくて大丈夫だよ」
私の緊張を解そうとしてるのか、海聖は私の唇を親指で優しくなぞる。
それは逆に緊張するよ……!
「……繭歌、目閉じて?」
両手を握られ、いつもよりも優しい声で囁かれる。
その声がくすぐったくて、何故か心地よくて自然と目を閉じてしまった。