心も、とろけるほど愛して



着信ボタンを押し耳に押し当て唾を飲み込んだ。



『もしもし...?』
『もしもし、私です』



私って……?



『私じゃ分かりません』
『月子です』



この声を聞くのは3度目、忘れたくても忘れようも無い声。何の用事があって電話して来たの?



『なんの用ですか…?』


『今から3時間後プレジデントホテルの7階で待ってるわ、フロントに聞けば、分かるから名前は神谷月子(かみやつきこ)』


『ちょっ行き成り言われても、困りま?!』


< 294 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop