かけがえのない親友
「なにあのこ?」
「友達いらないだって。」
「うけるー」
「友達になろうと思ったのに…」
「そんな言い方はないよ」
「変なのー」
先生は目を丸くしてから
「みんな静かに!!」
ざわつくのは当たり前か。
でもほんとに友達なんていらないから一応このタイミングで言っとかないと。
「蔵下さん、空いてる席に座りなさい」
「はい。」
わたしの席は、窓側で前から三番目か。
ある意味良かった。
席につくと「ほんとに友達つくらないの?笑」と前に座ってた女の子が言った。
今度は後ろの席の人にも「お前って面白いやつだな」って少しチャラい男子に言われた。
話してるだけでもかったるいな。
「うん」「そうだね」って言っとけばなんとかなる。
今までもそうだったから。