《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
言葉にしたことだけが真実じゃない。

言葉にしないことこそ、真実なんだと、弘樹の行動が英美にそう思わせた。



瑛樹がいなくなり、静まりかえる家に明るいニュースが飛び込んできた。



英美は日頃から吐き気が続き病院へ出向いた。

内科の待合室で待つ英美。

内科は混んでいてなかなか名前を呼ばれない。

待っている間にも吐き気が英美を襲い、何度もトイレに駆け込む。



「森山さん。
中へどうぞ。」

ようやく名前を呼ばれ、診察室に入ったのは病院に来てから、二時間後のことだった。
< 112 / 348 >

この作品をシェア

pagetop