《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
赤ちゃんを弘樹に渡し、英美は紙とペンを用意した。

そして赤ちゃんの名前を考える。



英美の中で、いくつかの候補があった。

出産直後、赤ちゃんを抱いたときに浮かんだ名前。

それらを紙に書き弘樹に見せる。

いくつかの中から、弘樹が指差した名前は『愛美』だった。

「意味とかあるんか?」

弘樹は意味が気になり聞いた。

「これは誰からも愛される、美しい子に育ってもらいたいと思ったからです。」

英美は赤ちゃんを母の目で、見つめながら優しく語った。

「愛美か…

いい名前やな。」

弘樹は今決めた名前を呟きながら、愛美を強く抱きしめた。
< 123 / 348 >

この作品をシェア

pagetop