《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
強くといっても、力強くではなく、心の中で強く抱きしめた。



一週間後―――



英美と愛美は揃って退院を迎えた。

弘樹は仕事を休み、二人を迎えにきていた。

入院中の荷物を弘樹が持ち、愛美を英美が抱き、高野先生や看護婦さんに深々と頭を下げ、病院を出る三人。

後部座席のドアを弘樹が開け、後ろに乗る英美。

弘樹は荷物を、助手席へ置き、車を走らせた。



着いた所は市役所。

病院でもらった出生届けを提出する。

こうして、愛美は森山家の長女として迎え入れられた。
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