《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
愛美は動くものが、何よりも好きだった。

横に動くものはよく目にしていたが、上から降るものが珍しく興味津々。



愛美はいつまでも桜を追いかけていた。

英美は近くの椅子に座り、優しい笑顔で愛美を見守る。



風が冷たく、冷え込んできたから家に戻ろうとする英美に対し、愛美はまだ遊び足りない様子。

悲しい目をして『かえんないもん。』と、頻りに訴える。

英美はしゃがみ、愛美と同じ目線になり優しく話しだした。

「明日も来るからね。

だから今日は帰ろうね。

パパが帰ってきて、愛美がいなかったら淋しいと思うよ。」
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