《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
「いや!!

ママといる。」

覚えたての言葉で必死に抵抗する。

瞳に涙をいっぱいに溜め、今にも落ちそうな雫を英美は親指で拭った。

ごねる愛美を抱き上げ、英美は居間に移動する。

居間で愛美とお人形を取出し笑顔を振りまく。

しばらく遊んでいると、飽きたのか積み木を引っ張り出す愛美。

その様子を黙って英美は見ていた。

愛美が一人で遊んでいるのを確認し、英美はご飯の支度の続きに取り掛かった。

台所には、火もあるし、包丁もある。
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