《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
「すいません。

森山です。」

英美は申し訳なさそうに看護婦に近付き、名前を言った。

「中へお入り下さい。」

優しく話す看護婦に会釈し、中へ入る。

「失礼します。」

中に入ると、愛美の時にお世話になった高野先生がカルテを眺めていた。

「どうぞおかけ下さい。」

優しい笑顔は何一つ変わっていない。

英美は愛美を膝に乗せ、腰を落とした。

「どうしました?」

先生の質問に、吐き気があること、生理が遅れていることを話した。
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