《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
信号が青に変わると、右足を力強く踏み込む。

時速のメーターも一気に上がる。

弘樹は急いで駐車場に車を入れ、小走りで団地に向かう。

階段も一つ飛ばしで登り、慌てて鍵を開ける。

「おかえりなさい。」

英美の暖かい笑顔を見て、弘樹は小さくため息をつき優しい笑顔を溢す。

息を切らしながら言葉を出す。

「体調は?」

「大丈夫ですよ。」

英美の言葉を聞き、安心した表情でお風呂場に向かう。

湯槽に浸かると自然と声が出る。

「ふぁー。」

大きく手を広げ体を休める弘樹。
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