《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
「もう一度検査しましょうか…」

沈黙を破った一言に英美は動揺を隠せない。

誠人を抱く腕がより一層強くなる。

「どうゆうことですか?」

動揺を隠せないが、極めて冷静に対応する英美。

「一つの数値が気になりますので、再度詳しく検査しましょう。」

カルテを見つめる高野先生の顔は恐かったが、英美を見つめる顔はいつもの優しい顔に戻っていた。

英美は優しい顔に心を救われ、検査を受けることを決めた。

診察室を出て検査室に向かう英美の足取りは重い。
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