《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
「かまへんけど、どうやってん?」

仕事から帰ってきてから英美の態度を見ていて、いつもと違うことを感じていた。

だが、弘樹はそれを、子供たちの前で口にすることはなかった。

子供たちが寝静まった今、初めて口にした。

それは弘樹の優しさだった。

英美が頑張ろうとしているから、子供たちの前では母親でいようとしているから、弘樹は何も言わなかった。

「結果はまだ…

だけど、弘樹さんも来てほしいということはよくないことかもしれませんね。」
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