《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
「普段の彼は、本当にいい主人でした。

優しくて、真面目で…

でもお酒が入ると…

溜まっていたものを全て、吐き出すように暴言や、暴力に走りました。」

弘樹は相変わらず、海を眺めながら英美の話を黙って聞いていた。

「彼はお酒が抜けると必ず、土下座までして謝ってくれました。

だから私は、何度となく彼を許してきました。

それが…それがいけなかったのでしょうか…

彼の暴力は日常でも当たり前になり、私は耐えられなくなりました。」

涙を堪え気丈に振る舞う英美。

時折、笑みさえも浮かべている。
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