《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
愛美と誠人を寝かしつけた英美は、弘樹のいる居間に移動した。

病院に行ってから毎晩のように話し合う。

あまり話さない弘樹もこの時ばかりは、口が達者になる。

「子供はまた出来る。

でも愛美の母親も、誠人の母親も、お前しかおらへんやろ。」

弘樹が言うことはもっともなこと。

だけど、英美はどうしても納得出来ない。

「愛美と誠人と同じように、この子の母親は私だけです。」

英美は初めて弘樹の言葉に反した。

今まで何事にも『はい。』と言ってきた英美だが、今回のことに関しては『はい。』と言わなかった。

なぜお腹にいる命を諦めなきゃいけないの?

この子も愛美や誠人と同じように生きてるのに…
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