《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
固い決意で話す英美を黙って二人は聞いていた。

「夢も希望も…

私の命さえ捧げれます。

だから…

お願いします。

この子を生ませてください。」

英美は立ち上がり深々と頭を下げた。

隣にいた弘樹は何も言えず、ただ、英美の肩を強く抱いた。

頭を上げない英美に対し、高野先生は容赦ない言葉を浴びせた。

「子供はまた授かります。
だけど、あなたの命は一つしかない。

愛美ちゃんや誠人くんはどうするんですか?

見捨てるんですか?」
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