《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
意識がはっきりしないにもかかわらず、弘樹に心配かけまいと懸命に笑顔を作る。



病室に運ばれた英美。

「少し休め。」

弘樹のぶっきら棒な言葉にほほ笑み小さく頷き、瞳を閉じる英美。



英美が眠りについて、弘樹はベッドの傍で心配げに見守っている。



コンコン―――



木の音に反応した弘樹は、ゆっくり立ち上がり扉を開けた。

そこには険しい顔をした高野先生が立っていた。

「少しお時間よろしいですか?」

高野先生の表情に、言葉に突如、脈が速くなる。
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