《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
弘樹は一度振り返り、英美が寝てることを確認して返事をした。

「…はい。」

弘樹の返事を聞いた高野先生は無言で歩き始めた。

弘樹もその後ろを追う。

昼間にも関わらず、弘樹には廊下が長く暗く感じていた。

光りの見えない道をただひたすら歩いているような感じに陥る。

「…森山さん、こちらです。」

高野先生の言葉に我に返り、弘樹は目を見開き高野先生を見た。

安堵した反面、不安が募る…

弘樹は広くない会議室に案内され、そこには見知らぬ白衣を羽織った人が数人。
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