《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
夕方前に目を覚ました英美に、転移のことを伝える弘樹。

苦痛な顔を浮かべ、言葉を濁しながら話していく。

弘樹の言葉を聞き終えた英美は微笑んだ。

「そこの病院へ行けばこの子は助かるんでしょう?

なら、私は行きます。」

英美はいつもと同じで、前向きな言葉を口にした。

微笑みを浮かべる英美を見た弘樹は胸が締め付けられる感覚に襲われた。

苦しくて苦しくて胸が痛む。

英美の前向きな姿勢に弘樹は目を背けた。
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