《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
弘樹は医者の言葉を聞き、さらに肩を落とした。



面会時間が終わり、弘樹は自宅へと帰った。

山田さん宅へ愛美と誠人を迎えに行く。

「どうもすいませんでした。」

深々と頭を下げる弘樹に山田さんは目を細めながら笑った。

優しく暖かい笑顔に触れ、弘樹の涙腺は少し弛んだ。

だが、目をきつく閉じ涙を堪える。

愛美と誠人の手を握り家へと帰った。

倒れたままで出た為片付けも何も出来てない。

そして晩ご飯も何もない。

弘樹は頭を掻きながら冷蔵庫のドアを開けた。
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