《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
弘樹は同意書に署名し、部屋を出ていった。

廊下にあるソファに寝転がる愛美と誠人。

誠人は完全に熟睡している。

弘樹は誠人を抱き、愛美の手を引き暗い廊下を歩きだした。



カラカラカラカラ―――



正面から聞こえる音に足を止めた。

看護婦が二人でベッドを運んでいる。

よく見ると英美が横になっていた。

弘樹たちはベッドの後ろにつき、看護婦を追う。

手術室の前で止まり英美に声をかける弘樹。

「頑張れよ。」

その言葉に英美は頷き笑顔を見せる。
< 310 / 348 >

この作品をシェア

pagetop