《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
苦しいはずなのに『苦しい』と『痛い』と一切言わず笑顔を見せる英美。

強く手を握り精一杯の力を込めた。

今、弘樹にできることはこれぐらいしかない。

手術室の扉が閉まり、手術中のランプが点灯する。

弘樹はそれを見て廊下にあるソファに腰を落とした。

弘樹の横に座る愛美は不思議そうに手術室を見ている。

「なんでママだけあのなかにはいったの?

あいみははいっちゃあかんの?」

溜りに溜まった疑問に愛美は口を開いた。
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