《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
可愛い赤ちゃんの泣き声。

弘樹はその泣き声に感動を覚えた。

愛美の時にも、誠人の時にも、表れなかった感情が今、涙となって次から次へと流れ出る。

止まることを知らない雫に弘樹は困惑するが、嬉しさも同時に溢れでる。

扉の前で立っていると突然、扉は開かれた。

真っ白いタオルに包まれて看護婦の腕の中で泣いてる赤ちゃん。

「おめでとうございます。
女の子ですよ。」

看護婦の言葉に弘樹の瞳からは更に涙が流れた。

滴り落ちる雫を拭いながら恐る恐る腕を伸ばす。
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