《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
夕方前に仕事を切り上げ、幼稚園にお迎えにいく弘樹。

その足取りは昨日とは違い軽快なものだった。

幼稚園からそのまま病院へ直行する。



ガラス越しに見える英美はやはり、穏やかな表情である。

腕には夢咲がいる。

医者に中に入ってもいいとの許可を得て中に入る。

無菌のエプロンに帽子、マスクと英美と夢咲に菌が入らないように完全防備で室内へ―――

「よぉ、頑張ったな。」

中に入るなり弘樹は英美に労いの言葉をかけた。
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