《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
英美の葬儀を終えた弘樹は英美の遺影を眺めていた。

明るい笑顔が色褪せることはない遺影…

英美の遺影と遺骨を手に、家に戻った弘樹。

一年以上たった今日、英美はようやく帰宅した。



何かの記念日には、必ずお酒で乾杯したのを思い出した弘樹。

おもむろに立ち上がり、台所から二つのコップとお酒を手に居間に戻ってきた。

弘樹は二つのコップにお酒を注ぎ、一つは英美の遺影の前に置いた。

そして、もう一つのコップを持ちコップに合わせた。

並々注いだお酒を一気に飲み干す弘樹。

空いたコップにお酒を注ぎそれをまた飲み干す。

英美のいなくなった心の穴をお酒で埋めようと飲み続ける。
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