《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
「課長に何がわかるんですか?」

弘樹は顔をあげ声を荒げて怒りを顕にした。



風の音が二人を包む…



「今、お前がそんなんやったら、子供たちはどうすんねん。

しっかりしろや。」

山下課長は落ちた弘樹の肩に手を二回乗せ、その場を去っていった。



残された弘樹に熱風と照りつける太陽が容赦なく注がれた。



煙草に火を点けて勢い良く、煙を肺に押し込んだ。

誰にもわかるわけがない。

俺の気持ちなんてわかるわけない。

弘樹は頑なに心を閉ざしていった…
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