《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
まだ弘樹の傍に居たい気持ちを抑え、家路に着く…

家に帰ったからと眠れるわけでもない愛美と夢咲は、無造作の部屋を片付け始めた。

その中で愛美が一つのカセットテープを引き出しの奥から見つけだした。

見るからに古びたカセットテープ。

カセットデッキを用意して、布団の上で再生ボタンを押した。



ザザザザ―――



何も聞こえず、聞こえるのは雑音だけ…

愛美と夢咲は互いを見て首を傾げた。



雑音の中、聞き覚えのある優しい声が耳に届いた。

互いの顔を確認し、カセットデッキに耳を傾ける。
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