《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
何時間もどこを読むところがあるのか、気にはなるが英美は何も聞かない。

ただ、同じ時間を過ごせるだけで、それだけでいい。

それ以上望まない。

外を眺めながら前に座る弘樹のことを考える。



とっても
とっても
幸せな時間。



のほほんとした小さな喫茶店に合うぴったりの時間。

英美は外の行き交う人々を見て幸せを噛み締めていた。

今、この道を歩いていて幸せだと思える人は、どれぐらいいるのかしら?

英美の中にある小さな優越感。

私は幸せだと強く言えるから…
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