《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
大雑把に片付けられている居間。

机の上に雑に乗せられている調味料。

床には新聞の束。

椅子の上には洗濯し終わった服。

綺麗というには程遠いも、こんなものかと、少し安心感を覚える英美。



お茶を持って弘樹は戻ってきた。

「さっき…
出ていったのが息子の瑛樹。

中学生やけど、反抗期で俺の言うことなんか一切、聞かへん。」

そう話ながらお茶に口をつける。

弘樹はどこか淋しそうな眼をして、瑛樹のことを口にした。
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