《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜
英美は立ち上がり両親に頭を下げ、部屋を出た。

日本庭園など顧みず、余所から聞こえる笑い声を背に、廊下を走り店の外へ飛び出す。



そのまま走り続ける英美。



「おい。
待てって。」

そう言って、走る英美の腕を掴む弘樹。

「離して…ください。」

大粒の涙を零し、息を切らしながら話す英美。

「なんで帰んねん。
まだ話は終わってないやろ。」

いつもの弘樹とは正反対の姿。

感情を剥き出しに声を上げる。

「でも…
離婚の事実は、どうやっても消えません。

お義母様の言うように初婚の方が…
いいんじゃないでしょうか?」

英美はあの言葉に結婚を諦めかけている。
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